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あいかわ橋通信 第19号

手に取っていただいた皆様、こんにちは。
クリニックから日常の診療や医療に関する情報などを、この紙面でご紹介させていただこうと思います。

町医者視点でのコロナウイルス

新型コロナウイルス肺炎が発生して二ヶ月程度経過しました。様々な報道がなされ、生活や仕事などに、混乱、影響がでています。

災害や緊急時の対策で、大事な事の一つは知識を得ることです。

今回は町医者の知識と視点から現在のコロナ肺炎をすこしみてみようと思います。

新型コロナウイルス

「コロナウイルス」はもともと上気道炎を起こすウイルスとして毎年普通にみられるものです。風邪のような比較的軽い症状でおわる事がほとんどで、特別に検査することはなく、また特効薬もありません。

今回の新型コロナは何が問題かと言うと、

  1. 感染力
  2. 肺炎移行
  3. 治療法

結局この3点です。

1. 感染力

 ウイルスの中でも種類により感染力はさまざまで、強い感染力の代表がインフルエンザウイルス。新型コロナは通常の風邪ウイルスらに比べて感染力が強く、インフルエンザと

同等、または超える程度とされています。

その差は少ないウイルスが体内に入っても感染が成立するかどうか、と言えるでしょう。

感染経路は「飛沫」「接触」となっています。「飛沫感染」は感染者の咳やくしゃみで飛び散った水分とともにウイルスが拡散され、それを吸入し感染。

「接触感染」はそういった水分が付着した部分を触った手指などから鼻やのどにウイルスが侵入するものとなります。

対策の一つは「マスク着用」。マスクは水分を捕まえるのでウイルス侵入を防ぐ効果があります。正しく使用しないと効果減弱するので注意しましょう。もう一つは「手指の消毒」です。新型コロナは消毒には弱く、接触した手指、道具を消毒すれば感染を防ぐことができるでしょう。

2. 肺炎移行

新型コロナはこれまでのウイルスに比べ、感染後に肺炎など重症化さらには死に至る危険性が高いものです。

データに幅がありますので、重症化する割合が15%、致死率1%弱と私は考えています。

インフルエンザの致死率の約千倍になるので、かなり厄介な感染症です。一部では若年者や基礎疾患がなければ、重症化しないので問題ないとの報道もありますが、重症化する可能性はゼロではなく、やはり警戒すべきでしょう。

しかし多くの場合は軽症で済むのも事実です。風邪症状が出ても、慌てずに基本の感染対策を行い、自宅で安静と十分な栄養補給で、気づかないまま治癒してしまうことがほとんどかと思います。

感染を念頭にし、症状悪化しないかどうかを冷静に判断する必要がありそうです。

3. 治療法

新型コロナにはインフルエンザのような特効薬がありません。ですので、一般の風邪と同様、症状緩和と安静療養、栄養摂取が治療方針となります。

肺炎になるなど、重症化した場合は、病院入院での管理が絶対必要となりますが、多くの軽症の場合には専門治療は必要ないことになります。

 なので、風邪症状に対してむやみに新型コロナを検査しても治療面の意味は乏しいのが現状です。

繰り返しますが、自身の病状を把握した上での方針判断が必要でしょう。

軽症であれば自宅安静、かかりつけで診察。肺炎が心配される状態であればかかりつけ医がしかるべき病院、保健所に連絡をします。コロナの検査は現在は感染者との接点がない限り行わない方針であり、思い当たるものがなければ、そのまま様子見ます。

ウイルスの検査についてお伝えしておきたいことがあります。

新型コロナの検査は、のどや鼻をぬぐった液を処理をして、中にウイルスの成分がないか、で判断されています。新型コロナ感染者では、ウイルスの量が少ないケースが有り、感染者でも「陰性」となってしまうケースが結構あるようです。

これが検査の感度と呼ばれるもので、新型コロナは50~70%の精度だそうです。そのあたりも問題が複雑になる要因ですね。

いろいろ書きましたが、伝えきれないことが多すぎます。みなさまの不安を取り除けるよう努力しますので、ご相談いただければと思っています。

(佐藤寛之)

(二〇二〇年二月)